佐藤印刷の強み

「短納期・高品質・不良なし」
当たり前のことを当たり前にこなして70年

短納期でよりクオリティを高く。

印刷業界は、ここ10年ほどで大きく変化しました。オンデマンドの台頭、インターネットによる発注方法の多様化など、シール印刷を取り巻く環境は、めまぐるしく変わってきています。かつては品質に問題があった海外での印刷技術もここ数年で大きく進歩し、短納期で低価格、かつ高品質の印刷を提供できるようになりました。

こうなると、私たちが目指さなくてはならないのは、短納期で、よりクオリティの高い商品を作ること。自信を持って納品することにプライドを持って日々励んでいます。

最小ポイントの文字もにじまず、つぶさず、かすれずに刷り上げる
「精度の高さ」

いかに美しく、いかに早く、刷り直しをせずに印刷できるか。

私たちの得意ジャンルは、化粧品のシール印刷。マスカラや口紅に、成分表示のシールが貼ってありますよね?あれ、実は私たちが作っているんです。ちょっと、お手元の化粧品をご覧になってみてください。普段なかなかチェックしないところかもしれませんが、ここに私たちの長年の技術が詰まっています。薬事法が改正され、細かい文字をたくさん記載するようになったので、印刷に求められる精度もグッとアップしました。

ここまで小さな文字になると、版下はコンピューターで制作しますが、印刷は目視でしかできません。驚かれるかもしれませんが印刷は職人が目で見て行い、検品も大きなルーペを使って一つひとつ行っているんです。ものすごくアナログで、昔から全然変わっていないやり方です。むしろ、細かい文字だからこそ、手作業でやったほうが精度をぐんと上げることができるんです。印刷技術もかなり進んできてはいますが、ここまでの精密な作業となるとやはり人の手作業が一番確実です。

日本語は漢字文化なのでとても大変です。ちょっと気を抜くと、あっという間に文字が潰れて真っ黒になってしまいます。これをきれいに仕上げるのがとにかく難しい。インクが固すぎても、インクを乗せすぎてもうまくいきません。

さらに、こんな細かい作業なのに一度の注文でかなりの枚数を印刷しなければなりません。時間との勝負です。いかに美しく、いかに早く、刷り直しをせずに印刷できるか。いくら精巧だからといって、時間をかけすぎたのでは仕事になりません。スピード感を持って、完成度の高いものを製作するために、日夜努力を重ねています。

印刷は色出しが要。
10年でやっと一人前になれる奥深い世界に到達した職人が揃う

「他所ではできないから、ぜひやってくれ」と言われて回ってくる仕事も多いんです。

それから、私たちの得意中の得意が「色出し」。ご存じない方も多いのですが、シール印刷は色出しがすべてです。パソコン上ではCMYKで表現できる色でも、実際の印刷物で同じ色を出すのは至難の技。まさに職人技なんですね。紙の種類、その日の天候、色の配合、機械の状態などによって色の出方が微妙に変わるので、印刷のつど微調整が必要になります。ここが、職人一人ひとりの腕の見せどころであり、経験値の高い職人がいる私たちの工場の強みでもあります。
色を正確に出すことって、簡単そうですが実はとっても難しいんです。いくら修行しても2〜3年ではできるようになりません。最低でも10年くらい修行を積まないと。そのくらい奥が深いんです。デザイナーさんが指定する色を見て「何色と何色を、これくらいの配分で混ぜればいいな」と組み合わせを探し出す。それが職人の第一段階の仕事です。デザイナーさんがこだわって指定した色ですから、イメージ通りに仕上げたい。厳密に言えば、100%完全に同じ色は出せないんです。ただ、どこまでその色に近づけられるかが経験値です。

加えて、色出しのノウハウの承継はそう簡単ではありません。職人のセンスによるところも大きいからです。誰でも長年修行すればできるようになるというものでもない。コツコツ真面目にやっていれば一定レベルにはなれますが、やはり最後はセンスがものを言います。今うちにいる職人は経験者がほとんどで、経験も実力も折り紙つき。いい人材が集まってくれて、本当に恵まれているなと感じます。

難しいからこそ、完成度の高い物を作れたときの喜びはいいようがありません。「こんな細かい印刷。他ではできないぞ。」というようなモノができたときは、思わず胸を張りたくなります。うちには「他所ではできないから、ぜひやってくれ」と言われて回ってくる仕事も多いんです。そんなときこそ「やってやるぞ!」と俄然張り切ってしまうのは、職人の性なんでしょうか。

「効率」を上げるのではなく「精度」を上げることで
スピーディに高品質の物を作る

ほんのわずかなズレでも、人の目だからこそ見抜ける。

短納期でも一定レベルの印刷が可能な時代です。「職人が手仕事でやってるんだから、時間がかかってもしかたない」とはいえません。高品質かつ短納期で仕上げることが常に求められます。

そこで、私たちが実践しているのは「効率を上げる」のではなく「精度を上げる」ということ。効率だけを上げようとしても、完成品のクオリティは上がりません。むしろ、効率よくこなそうとすることで不良品をたくさん生み出してしまうこともあります。だから、私たちはあくまで精度にこだわります。たとえば、化粧品ラベルのような細かい印刷の場合は、ダブルチェックを徹底。プロが目視で二度しっかりチェックすることで、高品質を保ちながらスピードアップすることができます。これにも熟練技が必要で、スタッフの仕事の速さには社長の私でも度肝を抜かれることがあります。私などはとてもかないません。検品スタッフが言うには、ほんのわずかなズレでも人の目だからこそ見抜けるのだとか。ここも、機械じゃできない部分です。

「印刷なんて、機械がやってくれるんでしょ」とおっしゃる方もいますが、実は機械ってあんまり信用できないんです。機械はあっても、それを使う人の手が必要。いま話題のAIも、仕事をさせるためには動かす人が必要ですよね。印刷機械も同じです。機械をうまく扱いこなせる人がいないと、どんな機械も本領を発揮していい印刷をすることができないんです。印刷業界では、同じ機械を何年も何十年もずっと使い続けることが多いんですが、それは扱う物が多少変わっても機械をうまく使いこなせる人がいるからかもしれません。

工場では、機械は一人一台です。一人の職人が自分の機械をずっと使い続けて仕事をします。その人のクセがついているので、他の人は使えなくなることがあります。自分の機械を自分流にきっちり使いこなすのが職人です。だから、機械を別の人に受け継ぐときは、自分のクセも含めた扱い方を教えてあげないといけません。

機械の中にも、ポンとボタンを押せばサラッと印刷されて出てくる簡単なものもあります。でも、うちで請けているような精巧・精密な印刷の機械はそうはいきません。機械なのにまるで生き物みたいだと言われます。気温・湿度・季節によって、扱い方が全然違う。「今日は寒いから、インクが固いな」「乾燥してるから、静電気が起こらないように気をつけないと」「暑くてインクの出方が変わりそうだから、インクを入れ替える頻度を変えよう」など、毎日その日の様子で、扱いを変えていきます。「このときは、こうしなさい」というようなマニュアルは一切ありません。職人の感覚に委ねて、あれこれ試しながらどんどん使い込んでもらいます。

結局、職人ってこういう試行錯誤をコツコツできるかだと思います。メーカーですら色づくりは万能ではありません。「この色を作って」と頼んでも、全然違う色が出てくることもあります。そんなときは、その色に別の色を足して望む色を作ってしまう。そんなことができるのが、うちの職人たちです。

商売の基本は信頼関係。
「いい物を作って、お客様の要望に応える」ただそれだけ。

妥協しないで精度の高い物を作り、お客様に喜んでいただく。

なぜ、70年も会社が続いてきたかと聞かれても、正直わかりません。ただ言えるのは、信頼関係を大事にしてきたことでしょうか。いい物を作って、お客様の要望に応える。愚直にそれだけを心がけて、ここまで来ました。

ときには「明日までに作ってよ」なんて無理な相談も受けます。大切なお客様のためには希望通りの物を作りあげます。お客様のためになること、お客様が喜んでくださることを地道にやり続けてきたという自負はあります。お客様に「ちょっと来てくれる?」と言われたら飛んで行きますよ。本当に。

だから、「佐藤印刷さんにお願いしたい」と言ってくださるんじゃないでしょうか。海外印刷が普及してきて、単価的にはギリギリにもかかわらず、職人が印刷して何度もチェックして…じゃ、コスト的には合わないなぁと思うこともしばしば。でも、そこを妥協しないで精度の高い物を作り、お客様に喜んでいただくために、神経をすり減らして一生懸命頑張る。そういうことをずっとやってきたことが、70年間仕事をいただけている理由なのかもしれません。私たちはただ「できて当たり前」だと思うことを、毎日やっているだけなんですけどね。

「こんな印刷、頼めるのかな」という場合でも、お気軽にご相談ください。みな職人気質で難しい印刷ほど燃えるタチなので、どんな注文でも受け止めます!

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